膝の軟骨がすり減っているのに運動して大丈夫?変形性膝関節症とリハビリを医師が解説|大阪市淀川区三国駅・新大阪駅の整形外科|なかお三国ペインクリニック

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膝の軟骨がすり減っているのに運動して大丈夫?変形性膝関節症とリハビリを医師が解説

膝の軟骨がすり減っているのに運動して大丈夫?変形性膝関節症とリハビリを医師が解説|大阪市淀川区三国駅・新大阪駅の整形外科|なかお三国ペインクリニック

「膝の軟骨がすり減っています」

レントゲンを見ながら、そう説明されたことはありませんか?

すると、

「歩いたらもっとすり減るのでは?」
「痛いのに運動して大丈夫?」
「できるだけ膝を使わない方がいいのでは?」

と心配になる方が少なくありません。

ところが、変形性膝関節症では「膝を使わないこと」が必ずしも正解ではありません。

むしろ現在の主要な診療ガイドラインでは、運動療法は変形性膝関節症の基本治療の一つに位置づけられています。OARSIガイドラインでは、患者教育と陸上で行う構造化された運動プログラムが膝OAのCore Treatmentとされ、ACR/Arthritis Foundationガイドラインでも運動は強く推奨されています。PubMed

変形性膝関節症=「軟骨のすり減り」だけではありません

変形性膝関節症では、レントゲンで

・関節の隙間が狭い
・骨棘がある
・O脚になっている

などの変化がみられます。

ただし、画像の変化だけで痛みの強さがすべて決まるわけではありません。

膝周囲の筋力、関節の動き、歩き方、体重、活動量など、さまざまな要素が症状に関係します。

そのため、

「軟骨が減ったから、もう動かしてはいけない」

と考える必要はありません。

「痛いから安静」が長く続くとどうなる?

膝が痛いと、自然に歩く量が減ります。

すると太ももの筋力が落ち、立ち上がりや階段がさらに大変になります。

動かない
↓
筋力・体力が落ちる
↓
膝を支えにくくなる
↓
さらに動かなくなる

という悪循環に入ることがあります。

2025年に発表された58件のsystematic reviewを検討したoverviewでも、研究の質には注意が必要なものの、運動療法は膝OAの保存治療として支持されています。PubMed

要点
変形性膝関節症では「膝を休ませ続ける」のではなく、症状に合わせて適切に動かすことが治療の一部です。

では、どんな運動をすればいい?

膝OAに対する運動は一種類ではありません。

運動 主な目的
筋力トレーニング 膝を支える力を高める
有酸素運動 歩行能力・体力を保つ
神経筋運動 動作・バランスを整える

ACRガイドラインでは、歩行、筋力トレーニング、神経筋トレーニング、水中運動などが選択肢として挙げられています。「この運動だけが絶対に一番」という位置づけではなく、患者さんの状態に合わせて選ぶことが重要です。また、監督下で行う運動の方が良好な結果と関連することも示されています。PubMed

「スクワットをすればいい」は少し違います

ここは大切です。

変形性膝関節症と診断された全員に、同じ回数のスクワットを勧めればよいわけではありません。

たとえば、

・膝が十分伸びない
・大腿四頭筋が弱い
・股関節周囲筋が弱い
・片脚立ちが不安定
・歩行時に膝が内側へ入る
・痛みのため活動量そのものが落ちている

では、必要な運動は変わります。

最新のsystematic reviewでも、筋力トレーニングについて「量を増やせば増やすほど痛みや機能が改善する」という単純な用量反応関係は確認されていません。PubMed

つまり大切なのは、

「とにかく鍛える」

ではなく、

「今の膝に何が必要なのかを評価して運動する」

ことです。

当院では医師の診察後、必要に応じて理学療法士が筋力、関節可動域、歩行などを評価して運動療法を行います。

なかお三国ペインクリニックのリハビリテーション

痛い日は運動を休んだ方がいい?

「運動中に少し痛みが出た=膝を傷めた」とは限りません。

一方で、強い痛みを我慢して運動を続ける必要もありません。

特に、

・急に膝が腫れた
・熱を持っている
・突然歩けないほど痛くなった
・膝がロックして動かない
・転倒後から強く痛む

といった場合は、単純な変形性膝関節症の痛みと決めつけず、診察が必要です。

半月板損傷、骨折、結晶誘発性関節炎など、別の原因が隠れていることもあります。

膝の痛みを診察・治療する整形外科について

症状が強い場合や、「運動していい痛みなのか分からない」という場合は、一度医師の評価を受けてください。

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注射だけ、リハビリだけ、と考えなくてもいい

変形性膝関節症の治療は一つではありません。

運動療法に加えて、体重管理、薬物療法、外用薬、装具、関節内注射などを、症状や併存疾患に応じて組み合わせます。OARSI、ACRともに「運動だけしか治療しない」という考え方ではなく、患者さんごとに複数の保存療法を選択する構成になっています。PubMed

なかお三国ペインクリニックでも、痛みが強くて運動そのものが難しい患者さんでは、まず痛みを軽減し、そのうえで動ける状態を作ることを重視しています。

当院の整形外科診療について

保存治療を続けても症状が強い場合には、状態に応じて自費治療を含めた選択肢を検討することもあります。

当院の自費診療について

❓よくある質問

Q. 膝の軟骨がすり減っていても歩いていいですか?

多くの場合、変形性膝関節症だからという理由だけで歩行をやめる必要はありません。

ただし、適切な活動量は症状や身体機能によって異なります。歩いた後に強く腫れる、痛みが大きく悪化する場合などは、運動量や方法を調整します。

Q. スクワットで膝が悪化しませんか?

適切な負荷とフォームで行う筋力トレーニングは、膝OAに対する運動療法の一つです。

ただし、深さ、回数、負荷を全員同じにする必要はありません。痛みや関節可動域に合わせて調整します。

Q. ヒアルロン酸注射をしていてもリハビリできますか?

注射と運動療法は必ずしも二者択一ではありません。

膝の状態に応じて、痛みを軽減する治療と運動療法を組み合わせることがあります。

Q. レントゲンで「かなり悪い」と言われました。リハビリしても意味がありますか?

画像所見だけで運動療法の適否は決まりません。

痛み、歩行能力、関節可動域、筋力、生活上の困りごとを含めて判断します。手術適応を検討すべき状態であれば、適切な医療機関への紹介も必要です。

まとめ

変形性膝関節症では、「軟骨がすり減っているから動かさない」という考え方は適切ではありません。

運動療法は、国際的なガイドラインでも基本治療として推奨されています。PubMed

ただし、やみくもに筋トレをすればよいわけでもありません。

痛みの原因と膝の機能を評価し、必要な運動を選ぶことが重要です。

大阪市淀川区・三国・東三国・新大阪周辺で、

「膝が痛くて歩く量が減った」
「ヒアルロン酸だけでいいのか不安」
「どんな運動をしたらいいか分からない」

という方はご相談ください。

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参考文献

  1. Bannuru RR, Osani MC, Vaysbrot EE, et al. OARSI guidelines for the non-surgical management of knee, hip, and polyarticular osteoarthritis. Osteoarthritis Cartilage. 2019;27(11):1578-1589. PMID: 31278997. DOI: 10.1016/j.joca.2019.06.011. PubMed

  2. Kitagawa T, Isaji Y, Sasaki D, et al. Effectiveness of exercise therapy in patients with knee osteoarthritis: an overview of systematic reviews. BMJ Open. 2025;15(7):e093163. PMID: 40669904. DOI: 10.1136/bmjopen-2024-093163. PubMed

  3. Kolasinski SL, Neogi T, Hochberg MC, et al. 2019 American College of Rheumatology/Arthritis Foundation Guideline for the Management of Osteoarthritis of the Hand, Hip, and Knee. Arthritis Care Res (Hoboken). 2020;72(2):149-162. PMID: 31908149. DOI: 10.1002/acr.24131. PubMed

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