
目次
朝起きて
「首が回らない…」「振り向くと激痛…」
という経験はありませんか?
実は寝違えは、
筋肉痛ではなく “関節・筋膜・神経の急性炎症” が原因です。
三国・新大阪・東三国・江坂など、
デスクワークが多い地域では特に多い症状です。
本記事では、
痛みの専門医が 医学的根拠に基づき寝違えの原因・危険な症状・治療法 をわかりやすく解説します。
🔍 寝違えの原因は?(筋肉痛ではありません)
寝違えは 寝ている間 ではなく、
起床直後の急な動き(回旋・伸展) が引き金になることが多いとされています。
寝違えの医学的な主原因は下の3つ👇
🦴 ① 椎間関節(facet joint)の急性炎症
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首の小さな関節が炎症し、動かせなくなる
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医学誌(BMJ)やChildressらの報告で明確に記載
👉 「少し振り向くだけで激痛」 はこれが原因のことが多い。
💢 ② 筋膜(myofascia)の滑走不良
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筋膜の癒着やロックが起きると
首を1ミリ動かすだけで痛む -
Finocchiettiら(Pain Rep 2018)で筋膜性疼痛の関与が示されている
⚡ ③ 神経周囲の浮腫・滑走障害
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神経の周囲の滑りが悪くなり、鋭い痛みが出る
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頸部痛の主要メカニズムのひとつ
➡️ 寝違えの正体は “関節+筋膜+神経の炎症” の複合トラブル。
単なる筋肉痛とは全く異なります。
⚠️ 危険な「寝違えではない首痛」に注意
以下の症状がある場合は、
寝違えではなく 別の疾患 の可能性があります。
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手や腕のしびれ
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力が入りにくい
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38℃以上の発熱
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吐き気・めまい・頭痛
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痛みが日に日に強くなる
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胸や背中まで痛みが広がる
➡️ 頸椎ヘルニア・感染症・動脈解離 などの可能性
➡️ 当院では診察・レントゲン・エコー・血液検査で必ず鑑別します。
💉 寝違えに有効な治療(医学的エビデンスあり)
痛みが強く、首が動かない寝違えには
早めの治療が回復を早くします。
✔ ① 椎間関節ブロック
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急性の関節性炎症に有効
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痛みと可動域の改善が早い治療
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Childress(2014)などの報告で有効性あり
👉 「その場で動きやすくなる」 と感じる方が多い。
✔ ② ハイドロリリース(筋膜リリース)
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滑走の悪い筋膜をエコーで確認し、癒着を解除
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筋膜性疼痛に特に有効(Pain Rep 2018)
👉 鋭い痛みがスッと和らぐ ことが多い。
✔ ③ 内服治療(NSAIDs)
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軽症~中等症で有効。
✔ ④ リハビリ(胸椎・肩甲骨の改善)
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首だけでなく“背中・肩”の動きを整えると再発予防に効果的。
🏥 当院の治療が選ばれる理由(三国・新大阪)
🖥 ① エコーで原因が“見える”
レントゲンでは見えない
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筋膜の滑走不良
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神経周囲の浮腫
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関節の炎症
をその場で評価できます。
💉 ② 極細針で刺激の少ないブロック注射
皮膚に刺さる刺激を最小限にするため、
極細針を採用 しています。
🧩 ③ 肩甲骨・胸椎まで含めた総合評価
首の痛みは首だけが原因ではないため、
身体全体のバランスを整えながら治療します。
🏃♂️ ④ リハビリ併設で再発予防
デスクワーク姿勢やスマホ首を改善し、
寝違えが“繰り返さない体”を作ります。
❓ よくある質問(FAQ)
Q. ブロック注射は痛いですか?
A. 「思っていたより痛くなかった」という方が多いです。
極細の針を使用するため、
刺激は最小限に抑えられます。
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チクッとする程度で終わる方が多い
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インフルエンザ注射より軽いという声も多い
注射が苦手な方には、無理に勧めません。
内服やリハビリなど、他の治療法をご提案します。
Q. ブロック注射は何回で治りますか?
A. 多くの方は 1回で大きく改善 します。
炎症が強い時は2〜3回必要になることがあります。
Q. マッサージはした方がいいですか?
A. 急性炎症の時期は
揉むと悪化することがあります。
原因に合った治療を選ぶことが大切です。
📍 三国・新大阪エリアで寝違えが多い理由
三国〜新大阪〜江坂エリアは
デスクワーク・PC作業が特に多い地域で、
姿勢の乱れや筋膜の負担が増えやすいため
寝違え・急性頸部痛が多い傾向 にあります。
周辺地域(東三国・庄内・中津)からの受診も非常に多いです。
📚 参考文献
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Childress MA, et al. Cervical facet pain: diagnosis and management. Curr Pain Headache Rep. 2014;18:411.
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Finocchietti S, et al. Myofascial pain: emerging concepts and treatment strategies. Pain Rep. 2018;3(5):e678.
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Cohen SP, Hooten WM. Advances in the diagnosis and management of neck pain. BMJ. 2017;358:j3221.






